一般の皆様向けコンテンツ

一般の皆様へ

トップ

アレルギーの病気とは

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎は、くしゃみと水性鼻汁、鼻閉を主な症状とする疾患で、風邪でもないのに突然鼻水、くしゃみ、鼻づまりを繰り返します。主な原因物質(抗原)は一年を通して症状を起こすダニやペットと、一年のある時期だけ症状を起こす花粉です。病気になるメカニズムを図に示します。まず、抗原が鼻粘膜から生体内に入り様々な細胞の作用をへてIgE抗体が産生されます。このIgE抗体は鼻粘膜の肥満細胞に付着します。このようなヒトの鼻に再び抗原がはいってくると肥満細胞上のIgE抗体と抗原が結合し肥満細胞からヒスタミンなどのアレルギー反応をひきおこす物質(化学伝達物質)が放出されます。これらの化学伝達物質は鼻の粘膜の神経や血管や粘液を産生する場所(腺組織)に作用し、発作性にくしゃみ、鼻汁、鼻閉を生じます(即時反応)。また、遅れて集まってきた炎症細胞から放出される物質によりさらに鼻閉を生じます(遅発反応)。これらの症状は、本来入ってきた異物(抗原)をくしゃみで吹き飛ばし、鼻汁で洗い流し、鼻閉でさらに異物を入れない様にする生体防御のための反応です。しかし、過剰に反応が起こってしまうと日常生活上支障がおこります。治療の第一歩はアレルギー性鼻炎の原因である抗原の回避と除去です。薬物療法は最も多く行なわれていますが、症状や重症度に応じて抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイド薬などを用います。鼻づまりが強い例などでは手術も行なわれます。根治が期待できる治療として特異的免疫療法があります。

図1 戻る